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The Beatitudes(「至福の教え」)(1)
今回は、山上の垂訓の最初の部分である、"the Beatitudes"(「至福の教え」または「八福の教え」)と呼ばれる部分のうち、最初の2節を精読したいと思います。この"the Beatitudes"はどうやら、日本語訳よりも英語訳のほうが、コイネーギリシャ語で書かれた新約聖書の原典に近い訳になっているようです。もっとも、私はギリシャ語を知りませんので、断言はできませんが。

"The Beatitudes"は、前述したように、日本語では「至福の教え」と訳されていますが、ODE(Oxford Dictionary of English)には、これは"blessings"だと書かれています。"blessing"は神の祝福、言い換えると、神に支持され、かつ守られること(God's favor and protection)ですから、これは「至福の教え」という日本語から連想されるような、私たちが幸せになるための教えではない、ということになります。英語訳を読んでみると、そのことはいっそうはっきりします。

Blessed are the poor in spirit,
for theirs is the kingdom of heaven.
Blessed are those who mourn,
for they will be comforted. (Matthew 5:3-4)

貧しい者は幸いです。天の御国はその人たちのものだから。
悲しむ者は幸いです。その人たちは慰められるから。(マタイ5:3~4)



日本語だけを読むと、「幸い」は"happy"のことだと誤解しそうですが、英語では"Blessed"になっています。これは、先ほど出てきた"blessing"、つまり神の祝福が与えられている、という意味です。神に支持され、守られているのは、"the poor in spirit"(貧しい者)、"those who mourn"(悲しむ者)のような人々だ、とイエスは教えているわけです。

ここで英文法の説明を少ししたいと思います。英語訳の1行目から3行目までは、いわゆる「倒置構文」です。普通の語順にすると、"The poor in spirit are blessed, for the kingdom of heaven is theirs. Those who mourn are blessed."になりますが、1行目と3行目では強調のために"blessed"が、2行目では"theirs"が文頭に置かれています。文語訳の聖書では、1行目の訳は「幸いなるかな、貧しき者」となっているそうですが、そのほうが、原語のギリシャ語の語順に近い訳だそうです。「神に祝福されているのは、貧しい者です。・・・神に祝福されているのは、悲しむ者です。」と訳すと、直訳的なこなれていない日本語になってしまいますが、イエスが言いたかったのはそのようなことなのではないでしょうか。

それでは、"The poor in spirit"(貧しき者)、"Those who mourn"(悲しむ者)とはどのような人のことでしょうか。

まず、"spirit"は"soul"と同じ意味で、魂(人のの働きをつかさどる部分、霊魂)のことです。"The poor in spirit"は霊魂において"poor"である人("The poor" = "people who are poor")ということになります。この"poor"は、"deficient"と同じ意味で、"not having enough of a specified quality"(ある特定の性質を十分に持っていないこと)だと思います。三浦綾子氏の『新約聖書入門』には、「心貧しき者」というのは、誇るべきものを何ももっていない人のことだと書かれています。金も、地位も、知識も自分にはない、と認める謙遜な人のことだそうです。イエスは、"the kingdom of heaven" (天の御国)は彼らのものだと言っています。

次に、"Those who mourn"(悲しむ者)の意味を考えてみましょう。これは、何に対して悲しみを感じている人のことでしょうか。聖書注解などでは、これは自分の醜さ、自分の罪に対する悲しみだと説明されています。自分の弱さ、どうしようもなさに悲しみを感じている人は、神に祝福されていて、神によって慰められる、とイエスは教えています。

次回は"the Beatitudes"の続きの2節(マタイ5:5~6)を精読します。

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テーマ:英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

【2006/10/29 22:20】 | The Beatitudes | トラックバック(0) | コメント(2)
<<The Beatitudes(「至福の教え」)(2) | ホーム | 聖書に由来する英語のイディオム(4)>>
コメント
過去記事にコメント失礼します(´Д` )
今英語圏にある現地のカトリックスクールでちょうどこのトピックを勉強してます!
Beatitudeの訳が至福とかだとなんのこっちゃ分からん(T_T)と困っていたので助かりました
ありがとうございました(^^)
【2012/08/21 18:06】 URL | とある留学生 #kHmSEWWs[ 編集]
とある留学生様

コメントをありがとうございます。

聖書の勉強をされているのですね。聖霊の導きがありますように。
【2012/08/21 21:13】 URL | crape myrtle #-[ 編集]
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英語と日本語で聖書を読む


英語の聖書と日本語の聖書(新改訳)の両方について、私なりに理解したことや、聖句によって教えられたことなどを書いていくつもりです。読者の皆さんにとっては、英語の勉強にもなると思います。

プロフィール

crape myrtle

Author:crape myrtle
企業の英語研修や、成人対象の英会話クラスなどの講師をしています。2006年の4月から本格的に聖書を読み始めました。聖書は英語で読んだほうが日本語で読むよりも理解しやすい場合が多いような気がします。

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