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主の祈り(2)
 前回、主の祈りの前半部分を読みましたが、今回はその続きで、後半部分を読みます。「マタイの福音書」6章11~13節を、英語と日本語で読んでみましょう。

Give us today our daily bread.
Forgive us our debts,
as we also have forgiven our debtors.
And lead us not into our temptation,
but deliver us from the evil one.'
(for yours is the kingdom and the power and the glory forever. Amen.)


私たちの日ごとの糧をきょうもお与えください。
私たちの負いめをお赦しください。
私たちも、私たちに負いめのある人たちを赦しました。
私たちを試みに会わせないで、悪からお救いください。』〔国と力と栄えは、とこしえにあなたのものだからです。アーメン。〕


 まず、英語訳の1行目を見ます。最後の単語"bread"は、ここでは文字通りの「パン」という意味ではなく、比喩的に使われています。Oxford Dictionary of English (ODE) には、"the food that one needs in order to live"、つまり、「生きるために必要な食物」と説明されています。日本語訳では「糧」になっていますが、これは「食糧」のことです。「私たちに必要な、毎日の食べ物をお与えください」という祈りです。

 2行目の"debts"は、通常は「借金、負債」という意味ですが、これも1行目の"bread"と同様に、比喩的な意味と考えていいでしょう。前回ご紹介した文語訳では、「罪」と訳されています。新改訳聖書の注釈には、「当然支払うべきものを支払わないこと。罪の現実を指す。」と書いてありますので、「罪」と訳してもいい単語だと思います。

 3行目の"as"に当たる表現は、上の日本語訳にはありませんが、文語訳では、「~ごとく」と訳されています。口語に直すと、「~ように」です。

 4行目の"temptation"は、普通「誘惑」と訳される単語です。これは、ODEをひくと、"the desire to do something, especially something wrong or unwise"(特に、間違ったことや賢明でないことをしたいという欲望)という語釈が載っています。"temptation"の前の"our"には、「私たちが陥りやすい誘惑」というような意味合いが込められているように思います。"lead
us not into~"は、「私たちを(誘惑)の中に導かないでください」ということです。

 英語訳の5行目の"the evil one"は日本語訳では「悪」となっていますが、直訳すると「悪い者」で、しかも"the"がありますから、特定の一人を指します。おそらく、サタンを指すと思われます。"deliver"は多義語ですが、ここでは"rescue"または"save"と同じ意味で、「救う」と訳せます。

 カッコに入っている最後の文は、写本によっては書かれていないものがあるそうです。英語訳の文頭の"for"は理由を表し、「なぜなら」という意味です。その後ろは倒置構文で、主語は"is"の後にあります。"the kingdom"は"the"が付いていることからもわかるように特定の「王国」、すなわち神の国を指します。"glory"は、"praise,worship, and thanksgiving offered to God" で、「神に捧げられる賛美(たたえること)、崇拝、感謝」です。

 "Time flies."(「光陰矢のごとし」)ということわざの通り、あっという間に大晦日になってしまいました。このブログを読んでくださっている皆様に感謝いたします。皆様、良いお年をお迎えください。来年の最初は、詩篇23篇を読みたいと思います。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
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テーマ:英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

【2006/12/31 22:38】 | 主の祈り | トラックバック(0) | コメント(0)
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英語と日本語で聖書を読む


英語の聖書と日本語の聖書(新改訳)の両方について、私なりに理解したことや、聖句によって教えられたことなどを書いていくつもりです。読者の皆さんにとっては、英語の勉強にもなると思います。

プロフィール

crape myrtle

Author:crape myrtle
企業の英語研修や、成人対象の英会話クラスなどの講師をしています。2006年の4月から本格的に聖書を読み始めました。聖書は英語で読んだほうが日本語で読むよりも理解しやすい場合が多いような気がします。

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